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紀伊国屋書店の絶版状態の本がようやく河出文庫として90年代に再び出版される。
冒頭には、ウィルソンの最初の自伝があり、トインビーやシュペングラーという歴史家も論じている。後半が『アウトサイダー』で論じてた宗教家たちをそれぞれ突っ込んで論じたもの。 だが、これは多くのCWファンが挫折する一冊。挫折する理由は読者よりもCWの側にある、と私は考えている。CWは新しいテーマを提起しないで、『アウトサイダー』で論じたりなかった内容をそれぞれ論じているため、著作としてのまとまりに欠けているのである。 これは一般的に言えることだが、CWは哲学や思想を直接論じようとするとき、哲学的な専門用語を避けて、日常的な表現で置き換えようとする傾向がある。その結果として、思想書としての水準の低下を生むことになり、……。この問題をCWはその後も抱えたままだが、心理学や文学表現を使うことでどうにか困難を切り抜けていくことになる。 どこか品がある初期の思想家っぽい言動に魅力され人も多いこともわからないわけではないが、私は殺人やオカルトなど多くのものに手を染めていき、心理学的な方向で総括することになるCWが気に入っている。
by taxi1729
| 2004-06-24 11:24
| アウトサイダー・サークル
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